営業は怖い?イラストレーター営業活動で体験した事をまとめました

今年の年明けに「イラストレーターの営業ってどうやってやんのよ?」と軽く絶望して寝込みました。いまい(@imai_design)です。

営業ハウツー記事を真似してみたけど無理でした…

正直ググればイラストレーターの営業方法記事が沢山でてきますし、ありがたいことにSNSに営業ティップスを流布してくれている方もいらっしゃいます。解説されている方法をそのまま実行しようとしたんですが、記事を書いた人には当たり前の用に出来ることでも、私には(清水の舞台から飛び降りても)出来ないことが沢山あって、参考になるようであまり参考にならなかったというのがホンネです。

そもそもの話になってしまうのですが、私は会社員時代バックオフィス系の働き方をしていた人なので、「商品を売りに行く」という経験がほぼゼロ状態。一方検索上位層に出てくる記事は少なくとも自分より数倍【物売り経験】のある方が執筆している印象を受けました。(真似できなくて当然だったのかもしれない)

案の定最初からスムーズに行くはずもなく苦悶しながら細々と営業活動を始め、「こんな調子で続けていけるのだろうか?」と途方に暮れかけた瞬間も多々あったりして、イヤイヤながら営業をしていた部分があったのですが、続けるうちに【営業活動の良いところ】を段々と発見できるようになってきて最近ではむしろプラスな気持ちで活動できるようになりました。正直自分でも驚いてます…

かつての私と同じように「営業活動しないといけないってわかってはいるんだけど、怖くて無理!!」と悩んでいる方は多いのではないかと思います。

自分なりの見地ではありますが、私が営業活動をする中で見つけた【イラストレーター営業の楽しみ】を、同じく過去に悩んでいた者なりに本記事にまとめられればと思います。

営業にいくメリット

・クライアントさんの意見を直に聞けること

「クライアントさん直で自分の絵をけちょんけちょんに言われるのが怖いんだって!」と思っている方に一つお伝えしたいのですが、クライアントさんから頂けるフィードバックって、普段絵を見せあうときにもらえる感想とはかなりベクトルが異なるのです。商業的な観点から自分の作品を見てもらえるので、絵に足りない物を率直に教えてくれるときもありますし、描いている本人が気づいていない「良い部分」を引き出してくれる場合もあります。

世の中に出回る供給物を作っている人だからこそわかる「こんなイラストがほしい」という感覚を直に聞くことができるのってものすごく貴重です(しかもその中には自分の絵を数倍良くするヒントが沢山詰まっている)これは直接のコンタクトを取ることでのみ手に入る貴重な情報だと思っています。

・「イラストの価値を伝える脳力」がじわじわ身に付いてくる(画力以外の「売る」スキル)

自分のイラストの価値をわかってもらうために「どんな言葉で伝えよう」とか「どのイラストを最初に見せれば興味をもってもらえるだろうか」とか、必死になって相手目線を探り頭を回転させることになります。

単純に「絵がかけます!」「デザインができます!」だけ言って買ってくれるお客さんはあまりいません。突き抜けた絵の上手さがあれば絵を見せるだけで買ってくれる事もあるとおもいますが、私は煌びやかなもの(美少女・美少年・Vチューバーのような可愛らしいキャラクター等)を描くタイプではないので、描いたものを見せるだけでは買ってもらえない確率が高い。ですので、自分のイラストの価値を伝える努力が必要になります。

イラストの良いところは【人の目を引く所】【言葉にするととっつきにくい物も優しく表現してくれる所】【現実に存在しないものを具象化できる所】…など他にも沢山ありますが、この言葉をそのまま伝えてもまだ伝わりづらいでしょう。なのでイラストを見せる企業さんに理解していただけるよう言葉選びや伝え方・言い回しなどを更に噛み砕きます。そんなことを繰り返すうち「自分の描くイラストの良さを相手にわかってもらうためには、どう伝えればいいのか?」と物事を逆算して考えていく方法と、そこにあてはめるための言葉選びがじわじわ身に付いてゆくのです。(特に私と同じ【非煌びやか系】のイラストレーターさんはこのスキルを身につけておいた方が良いと思います!)

・イラストの価値が理解できるようになる

もともと絵を描くのが好きでイラストレーターになった人に多いのではと思うのですが、自分にとって「描くこと」は当たり前すぎる事なので【イラストの営業をする事→「当たり前」を売っていいのかという罪悪感→営業は押し売り同然なのでは…?という意識に飲まれてしまう場面がしばしばあるようです。

でも実際、ビジネスで悩みを抱えている人(集客に困っている/リニューアルをしたいけど社内にイラスト描ける人がいないのでどうすればいいかわからない/有料販売写真からメインビジュアルを決めるのが毎回大変 など)に出会い「自分の能力で人の悩みを解決できる」という事実を知ってゆくことで、イラストが持つ金銭的価値を客観的に理解できるようになります。

気をつけてほしいこと

ここまで「営業ってこんなにいいことがあるよ!」というのをわかって頂きたくて色々書きましたが、これだけだとインチキくさい記事になりそうなのであえて辛い部分についても触れておきますw

・結果が出るまで粘れる精神力&資金力をキープしよう

営業に行けばすぐに仕事がもらえる!という場合もありますが、その確率はかなり低いと考えておくのが吉です。イラスト発注のタイミングはこちらでコントロールすることが出来ません。発注のタイミング主導権はクライアントさん側にあります。(今はイラストを使う機会がないプロジェクトを担当しているけど将来的に活用したいと考えている・諸事情あり今まで発注していたイラストレーターさんに仕事を頼めなくなったので新しい人を探していた…など)

なので、すぐ発注してもらえなくても逐一凹む必要はありません。特にブログ記事やSNSでの成功談は多少話を端折っている場合が多い(※端折ること自体は悪いことではないと思ってます)ので、「一回の営業で仕事を取れるのが王道」とか「最初から成功するのが格好いい」と考えながら営業するのは若干…というかかなり危ないと思って良いです。

クライアントさんに対して押し売りっぽい印象を与えてしまう原因となるかもしれないですし、「最初から上手くいくパターンは稀」と認識できていないと数回失敗しただけでやめてしまったりもするでしょう。営業活動はとにかく場数を踏むことで上手くなると思います。精神的にも金銭的にも余裕をつくりながら営業するのがベストです。

・辛くても、思考を止めないで考え続ける姿勢が必要

結果(この記事の場合仕事の獲得)を出すまでにはある程度の場数踏みが必要です。ここで使う「場数」は【何社さんに自分のサンプル集をみてもらったか・何人の担当者にフィードバックをもらえたか・その中で何名の人に直接会えたか】を指します。持ち込みアポを獲得出来たのに反応イマイチのままで持ち込み挨拶を終えてしまったのなら、なぜそうなったのかをよく考え、(例えば 訪問先会社さんの趣向に合うイラストが少なかった/1ページにイラストを詰め込みすぎて見辛い状態になっている/単純に「何を魅せたいのか(売りたいのか)」わかりづらい内容になってしまっている/イラストのパワー不足で引き込む力が弱かった…など)改善ポイントが絞れたら次の持ち込み時に備えて改善する必要があります。

前のめりの押し売り姿勢を推奨する訳では決してないのですが、営業活動を「行うこと自体」に満足してしまっても意味がありません。どうすれば発注してもらえるのか?と常に考え続け、行動を途切らせないようにする根気が要ります。

「営業辛くても続けろよ!」って書きっぱなしにするのは無責任だなと思いますので、(そこまで根性がないタイプの)私が営業を続けていくために行った工夫についても書き足します。

【AMAZONフル活用+クリックポスト】で営業リソース捻出!

ポートフォリオを改善したり、営業先を探すことに時間を優先的に割くと、1日のうち自由に使える時間が必然的に減ります。そんな時こそ頼れるのはAMAZON。自宅近くにホームセンターがあればいいのですが、消耗品を切らす度怪異に走っていると行き来だけで結構な時間が削られてしまいます。

時間が削られると気持ちに余裕がなくなってくるので、営業本活動に集中できるよう資材調達の時間はできるだけ圧縮しています。実際自分が使っている便利な組み合わせは【AMAZON+クリックポスト】です。

・消耗品はAMAZON

印刷に必要なインク、紙、透明ファイルなどの消耗品は全てAMAZONで購入出来ます。ポートフォリオを大量印刷し始めるとえげつない早さでインク切れになるので、インク注文はAMAZONか他通販サービスに一本化した方が良いです。(後述しますがポートフォリオファイルの梱包材や宛名用のプリントラベルなどもAMAZONで購入出来ます。正直なんでも揃います)

投函はクリックポスト

A4ファイルなら全国一律料金(185円)で送れる上手続きが簡単なので助かっています。ネット申し込み→オンラインで決済→発行されるラベルを印刷→ラベルを貼ってポストに投函すれば受付完了。配送状況も逐一確認出来るので安心してお任せできます。もとはフリマアプリやオークション利用者層向けに開発されたサービスのようですが、使い勝手が良すぎる&運送金額がお財布に優しい金額なので、イラストレーターさんや他クリエイター系の方の営業活動にももってこいです。

クリックポスト用のラベルファイルの梱包材もAMAZONで売っているので、足りなくなったら追加注文すればOK!

WEBサイトがあると更に良い

作っておいた品をすぐに見てもらえる(強い印象付けができる)・自分の情報を24時間自由に閲覧してもらえる(自分のことを知ってもらえる)…など、WEBサイトは作って置くだけで自分の代わりに24時間営業活動をしてくれるシステムなのでぜひ作っておくことをオススメします。

「アクセス数がそんなに伸びないと思うから作りたくない…」「WEBの事良くわからないしめんどくさそう」と思う方もいるかもしれませんが、サイトをしっかり整備しておくと訪問先企業様から信頼感を持っていただける場合が多いです。最初からアクセス数とかSEOにこだわる気持ちは置いといて、相手からの信用獲得を最優先に考えてまずは作りましょう!

社会的信用を獲得するのが難しいフリーランスだからこそ、信用してもらえる要素は出来るだけ増やすに越したことははありません。「口下手でうまく話せない/自己アピールが苦手」という方ほどWEBの恩恵を受けやすいです。

Instagramを上手く活用に営業活動をされている方もいますが、自分の情報(なぜイラストの仕事をやりたいのか/どんな作品が得意なのか/これまで手がけた作品の解説を詳しく載せたい 等)をできるだけ知ってほしいのであれば、Instagram以外の場所にもサイトを作っておくのが個人的にオススメです。今はサクッと良い感じのサイトをつくれるサービスが普及しているので、専門知識がなくても自分のサイトを作ることはできます。

簡単にいい感じのWEBサイトをつくれるサービス(他のイラストレーターさんが利用中のもの)もいくつか貼っておきますので参考にしてみてください。

AIがサイトを自動生成してくれるシステムがあるみたいです。本当に初めての人にはよいのかも?
Wixはメインビジュアルをドーン!と大きく使うタイプのデザインが多い印象。サンプルページにイラストレータさんのサイトがありますね。
Adobeユーザーなら誰でも使えるポートフォリオサービス。私の作品サイトはこれを使って構築してます。

とりあえず、一歩分踏み出すところからはじめてみよう!

営業活動をせずとも、アウトソーシングサービスや仲介業者による案件紹介サービスを使えば仕事に巡り会えることもあります。でも、プラットフォームの集客力を依存しすぎてしまうと【プラットフォームが潰れる→集客口が消滅→注文がこなくなる→ゼロからやり直し】という図式が出来上がってしまいます。リスク管理側面からも「自分でお客さんを探しいく力=営業力」は身につけ得ておいた方が安心です。

個人的な肌感覚ですが、【イラストレーターの営業】は特に定型マニュアル化されていないのではないかなと感じます。一人一人持っている感性は違いますので、正直物の売り方にも「これが正解!」という100%の回答は存在しない気がしています。自分にしっくりくる売り方にたどり着くためには最初の一歩を踏み出さないと始まりません。自分にあう方法でお客さんとの出会いを創り出していけるクリエイターさんが増えていけばいいなと思っています。自分もそんなクリエイターになることを目指して頑張ります。

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