今年度の残暑お見舞いにオリジナルポストカードを作成しました !こちらの記事では、コンセプトづくり〜完成までの制作過程をご紹介します。

コンセプト決め
「なぜ描くのか」を考える
自主制作でしっかり一枚を描くときは必ずコンセプト部分から考えます。
イラストは「見てくれる相手」が居て成り立つ側面が強いので、絵を見る側の人に「何を贈りたいのか」「イラストを見た後どんな気分になって欲しいのか」をイメージしてから描き始めます。
(単純に自分の苦手分野克服をコンセプトとして設定する場合もあります!)
手元に残してもらえる「癒し」を目指す
夏といえば旅行に出かけたり、マリンスポーツを楽しんだり羽根伸ばしができる季節のはず。しあkし残念ながら、今年もいつもの夏を楽しめ無かった方がたくさん居たのではないでしょうか?
感染症の流行以来、不安定空気感と閉塞感が日本全体を覆い続けています。ですので、とにかくイラストで出来る「癒し提供」をしたいなと思いまして…
癒されて欲しい。開放感に浸って欲しい。眺めるだけで癒しを提供できるようなイラストを描こう!
残暑見舞いイラストのコンセプトが決まりました!
構想ラフを描く
コンセプトに沿って具体化する
コンセプトに沿って中身を大まかに決めていきます。構想を描きながら決めるべき部分を頭の中で固め、紙に描き起こします。(雰囲気決め・誰を描くのか・何を描くのか・どの様な構図で描くのか等)
アクアレジャー系・ヘルシーで健康的な雰囲気・リラックス感
ささやかな贅沢要素を盛り込む(プールに浮かびながらアイスを食べる)
プライベートプール
構想ラフは「アイデアを膨らませる事」が目的。これから描くイラストの大まかな印象をしっかり落とし込みます。
この後に続く下書き工程で細部調節(必要ない要素を削ったり、描いてある物を変更する)を加える場合が多いです。

下書きを描く
構想ラフが出来たら下書きを描いて「描きたい内容」を整理します。この際大切なのが資料集め作業。イラストの中に描く物を「自分の想像」だけで描くと嘘っぽい絵になってしまってよろしくないので、できる限り実物写真を集めます。
デフォルメ表現を入れるにしても、描く対象本来の形及び実物のデザインを頭の中に入れておくのはとても重要です。
ピンタレストで資料集め
資料画像の収集にはピンタレストを活用。さんこうに出来そうな水着のデザイン、ベランダの写真、植物の写真、浮き輪やプールなどの写真を集めました。実際に写真を撮りに行ったり実物を確認しながら描く場合もあります。

構造がわからない物は事前にスケッチする
初めて描くモチーフは事前スケッチ作業を入れます。
今回はバルコニー部分に置く観葉植物・ソテツとトリックランの構造を把握するため、集めた写真を見ながら一旦スケッチ。両方ともバルコニーでよく育つ植物の中から選びました。
描きながら葉っぱの生え方や見た目の特徴を覚えます。清書前に形を理解しておいた方がスムーズに筆が進むんです。

紙面映えを考慮して構図調整&メインカラーを決めておく
この段階で完成後の全体配色を大まかに決めます。絵の着地点を見失わないようにするために、作業中いつでも視野に入る位置にメモしておくのがポイント。

構想ラフと比べてスッキリした画面になりました。
浮き輪で水面にぷかぷか浮かびながらリラックスしている人物を大きく配置した方が良いな〜と思ったので、不必要なパーツを減らし、構図内の1番見せたい部分(浮き輪と女性)を大きく調整しています。
清書 〜完成に向けてひたすら描く〜
あとは下書き沿ってガンガン描き進めます。
Adobe illustratorでシルエットを描き、ナイフツールで少しづつ削って立体感を出します。主線ナシイラストはこの描き方で仕上げる場合が多いです。
(イラストの描き方についてはまだまだ模索中です…)

途中で「ここは変更した方が良いかも!」と気づいた部分は随時微調整を加えます。
デザインに合わせて配色調節
プール水面部分に箔押しテキストを配置する構想でしたので、箔押し文字の発色が目立つ様に配色を調整。

イラストの清書時間は大体8時間程度でした。※資料集め・事前スケッチ・入稿作業に関わる微調整時間を除く。
完成!
印刷会社さんに綺麗に刷ってもらいました
自宅プリンターで印刷する選択肢もあったのですが、今回は拘って印刷業者さまに依頼しよう!と決めていました。
イラストを受け取る人に「癒し」を提供したかったので、品質に妥協したくなかったのです。

テキスト部分は若干黄色味を帯びたシルバー系箔。水面に文字が浮かび上がって見える効果を狙ってます。綺麗な色です…!印刷会社さんにお願いして正解でした。
箔押しと印刷は【箔押しのあさだ屋】さまにお願いしました!印刷用紙・箔押し色のラインナップがとっても豊富な印刷会社さんです。
自主制作の醍醐味
自主制作は自由度が高いですし、自分なりの試行錯誤を試せる最適な機会ですね。クライアントワークとは違った創意工夫に挑めるので終始良い刺激を味わえました。
自分なりに満足のゆく形に仕上げられたので、今後も機会があれば何か作ってゆこうと思います。