イラスト作成の見積もりが人によって違うのはなぜ? -見積もり依頼のコツ-

フリーでイラストの仕事をやらせていただいていると、よく見積もりに関する話を聞きます。特に「イラストレーターさんに見積もりをお願いすると人によってマチマチなので、誰に頼めばいいのか決めあぐねている」「相場感が掴みづらく、イラストレーターさんを探したいけど気が進まない」という声を企業様から伺う機会がよくあります。

イラストレーターには様々なタイプがいる

イラストレーターと一口にいっても様々なタイプの人が混在してまして、自分の作品そのものに付加価値をつけるアーティスト系のイラストを描かれる方(個性的な絵柄を売りにしている方)もいますし、逆に個性を抑えたイラストを売りにしている方もいらっしゃいます。「スポーツ選手」と一口に言っても水泳選手もいれば体操選手もいるしマラソン選手の方もいて、それぞれ取り組める競技が違います。イラストレーターもこれと同じような認識を持っていただければいいのかなと思っています。

イラストレーターもスポーツ選手と同じように、「イラストを描くことに関するプロ」という土台部分は同じなのですが、それぞれに得意なもの(漫画に強い方/精密機械が得意な方/水彩風が得意な方/なんでも幅広くかける方…など)があり、自分の得意分野が生きるイラストを商品として取り扱っている方が多いです。気になるイラストレーターさんを見つけた際は、まずその人が何を描くのを得意としているのかチェックしてみる事をオススメします。

なぜかというと、専門分野外のイラスト発注を受け付けているけど、描き慣れていないものを発注するとお値段が若干上乗せされる場合(例えば、筋トレ本の挿絵を描いているイラストレーターさんに線の細い女性向けタッチを発注する場合など)もありますし、ご自身のブランディングに気を使っている方は専門分野外の注文を受け付けていない事もあります。まずはイラストを発注する予定のコンテンツターゲットが誰なのかある程度明確にして、そのコンテンツに合うタッチが得意なイラストレーターさんを探してみてください。

ご依頼内容により見積もりが変わるケース

どんな形でご注文をいただくかによっても、お見積もり後の金額が変わってきます。

多くの場合、お客様から頂くお問い合わせは【企画構想段階で頂くご発注】か【企画がある程度出来上がった後に頂くご注文】のどちらかに分けることができます。

イラストの話ではイメージし難い部分があると思いますので、料理の話に置き換えてみます。

1.左側のご注文だと、【お客様のオーダーに沿ったレシピのご提案→材料調達→調理→完成・ご提供】これが料理提供までの一連の流れ

2.左側の注文はお客様がある程度レシピの希望を出しているケースです。最初からどんな料理を食べたいのかわかっているので、この場合は【材料調達→調理→完成・ご提供】が大まかな工程となります

1のご注文は【どんな料理を作るのか、企画段階からお客様と一緒に考える(※企画料金が発生する)】ことが多いです。この場合【一緒に企画案を練る時間(どんな料理を食べたいのかお客様にヒアリング+レシピ決めに必要な資料を揃えたりする時間+試食をいくつか作って試してもらう時間…など)】もお客様へご提供する形になりますので、その分のお見積もりに金額を反映させていただく形になります。

イラストレーターさんから受け取った見積もりに対して「高い」と感じる時は、お客様からすると2のつもりでオーダーしたけれど、イラストレーター側からみると1の注文として捉えられている場合が結構よくあるのです。(イラストレーター同士でもよく話題になります)

見積もり金額が上がる→再度予算を調整しなければいけない→社内関係者に確認を再度取る→案件にかける時間がどんどん伸びる→納期がギリギリに…という自体を事前に回避&より発注を確実にされたいのあれば、なるべく2のような依頼内容を送れるよう案件詳細を詰めてから見積もり依頼を出すことをオススメいたします。(企画段階から一緒に構想練らせていただける1のようなご注文をいただける事は、イラストレーターとしてはとても理想的ですしモチロンありがたいのですが…!)

「イラスト一個頼むのにそんなに手間をかけないといけないの…?」と感じる方も正直いらっしゃるのではないかと思うのですが、仕事で発注頂くイラスト=予算を割いて頂いているのがまず前提としてある=イラストを使ってなんらかの形で売り上げに貢献する事が期待されている…という事を踏まえると、イラスト=販促ツールの一種と考えても良いのではないかと思います。

見積もり依頼を頂く前に社内でどの程度詳細を詰めたか(or詰めていないか)で、出来上がる販促ツールの効力も変わってゆきます。イラストの効果を最大限引き出せるようにするため、多少の時間がかかってもお見積もり前の前準備をある程度して頂けると、ご注文後やりとりもスムーズに進むことが多く案件全体の時間短縮に繋がります。より正確な見積もりを得るコツは「下準備に、ほんの少しだけお時間割いていただく事」です。

「見積もり資料本」なんて本も存在します

ちなみに広告価格をまとめた本が毎年出版されたりもしていますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか?

この記事に書かせて頂いたのはあくまで私の個人的意見ですが、少しでも参考にしていただけたのなら幸いです。

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